できあがり。
本物はばったり堂に飾ってあるで、手にとってわしを観たい人間は、声をかけるように。
豊橋祭りに出ていた飴細工職人にわしを作ってもらったぞん。衝撃じゃった。
本物そっくりのオオカミや猫や鶴やポケモンを、次から次に繰り出す職人の手に、観客から歓声が上がっておってのん。思わずわしも、
「ごひんのことも作っておくれん」
妖怪ハンコ展のチラシを見せたんじゃ。
「うーん、あんた難しいねぇ。ごめん、できねぇや」
「!!」
「本当に変になっちゃうかもしれないけど、それでもいい?」
何度も困り顔で繰り返す職人の大将。
「た、頼む…」
コメントをお書きください