一里塚の大蜘蛛、豊橋中央図書館に出現!

わしは一里塚の大蜘蛛。三河と遠州の国境に一里山というところに住んでおったが、悪くて有名だったぞん。いまでいう東細谷、豊橋市と湖西市の境、愛知県と静岡県の境くらいにあるところじゃ。

江戸のころは、東海道っちゅうゴールデンルートを旅人たちがわんさか通っておったから、襲いがいがあったのん。茶屋でいっぷくする旅人や馬の血を次から次にいただいておったわい。

が、しかし!あるとき、若い武芸者に茶屋の主人が俺様の退治を所望してな。大立ち回りのすえ、「ぐさっ!」と一刀のもとにやられてしまったんじゃ。その後、「大蜘蛛には大変苦しめられたけんど、やっぱり可哀相だで」と、村人が一里塚跡にわしの供養のために祠を建てて弔ってくれたんじゃ。それからわしも、豊橋の県境を守る守り神的な妖怪になったぞん。

さてさて、一つお知らせじゃ。

わしをはじめとする豊橋妖怪仲間がたくさん登場する本が「片身のスズキ」。この名著、豊橋の人間であれば、みな知っとるのん。

これを編纂した「豊橋の民話を語りつぐ会」が9月30日(日)に豊橋中央図書館で子ども向けの民話を楽しむ会を開催するそうじゃ。もちろん、わしも登場するので、皆、しっかりと聞くように。

▼豊橋市中央図書館「豊橋の民話を楽しむ」

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