お弓橋、二人でお茶を買い付けに。

私、牛川の「お弓橋」のお弓。となりは三味線のお師匠。私のいい人ね。

私、庄屋の娘でお嬢だったんだけどさ、お稽古の師匠と恋仲になっちゃって。でも、あの頃は、そういうの、許してもらえない時代だったんだよね。

お師匠に会うためには、橋を渡んなきゃなんないんだけど、それを父親が「絶対渡らせない!」って!もう嫌んなって、お師匠と二人、井戸に身を投げて死んじゃった。そう、心中ってやつ。

いまはあの世で毎日イチャイチャしてて超ラブラブ。”人間どもに見せつけてやれ!”って、火の玉になって夜な夜な橋の袂に出てます。それで、その橋が「お弓橋」って呼ばれるようになったんだよね。

 

昨日は、豊橋の東細谷まで二人で行って、「豊橋妖怪ハンコ展」の妖怪茶屋で振る舞うお茶を買い付けてきたよ。すごいの、見つけちゃった。

その名も、「豊橋妖怪和紅茶」。紅茶葉の甘みがものすごくて、加えて、お茶のまろやかさも兼ね備えていて、このお茶だけで贅沢なデザートみたい。お嬢だった私が言うんだから間違いないね。太鼓判。

早く人間どもの驚く顔が見てみたいよ。お師匠と二人でラブラブ茶屋で待ってるので、楽しみにね♪